外注先の「記憶頼み」を脱却。記録用紙の刷新となぜなぜ分析の導入で、品質保証体制を再構築

(カテゴリー:品質管理 / 外注管理・指導 / 真因分析)

1,【背景・課題】不具合が起きても「原因不明」で終わる、危うい管理体制

化学メーカーの外注先において、品質トラブルが発生した際の対応力が著しく低下しており、自社のブランドを揺るがすリスクとなっていました。

  • 分析の不在: 不具合が発生しても表面的な対策に留まり、真因(本当の理由)まで辿り着けていない。
  • 記録の欠如: 作業記録が極めて乏しく、後から不具合時の状況を追いかけることが不可能。
  • 記憶頼みの調査: 調査を依頼しても「担当者の記憶」に頼った報告しか得られず、クレーム発生時の客観的な説明が困難。

「このままでは外注先としての信頼を維持できない」という、管理体制の抜本的な見直しが急務でした。

2,【視点】「管理の甘さ」を「記録の仕組み」で矯正する

外注先のスキル不足以上に「事実を残す仕組み」がないことが最大の問題だと考えました。 人間は忘れる生き物です。不具合が起きたとき、現場に「何が起きたか」を問い詰めるのではなく、「問い詰めなくても事実が浮かび上がってくる記録」を整備すること。そして、そのデータを使って「なぜ」を繰り返す思考の型を植え付けることが、外注先を守り、自社の品質を守ることになると確信しました。

3,【実施した施策】事実に基づいた「品質改善サイクル」の定着

精神論ではなく、物理的な帳票とロジカルな思考法をセットで導入しました。

  • 記録用紙の全面改訂: 「いつ、誰が、どの条件で、どんな変化があったか」が自然と残るよう、作業記録のフォーマットを刷新。
  • 教育方法の改訂: 単なる書き方の指導ではなく、「なぜこの記録が重要なのか」という品質意識の根底から再教育を実施。
  • 「なぜなぜ分析」の導入指導: 不具合報告書に「なぜなぜ分析」の項目を必須化。事象の裏にある「仕組みの欠陥」を見つけるトレーニングを伴走型で行いました。

4,【結果と変化】「原因不明」が「改善のチャンス」に変わった

  • 分析精度の向上: 刷新された記録用紙により、不具合発生時のプロセス遡及が可能になり、データに基づいた原因特定ができるようになりました。
  • クレーム対応の迅速化: 根拠に基づいた報告書が作成されるようになり、顧客への説明責任を果たすスピードが劇的に向上。
  • 外注先の自律化: 指導を通じて外注先自身の品質意識が向上し、自分たちで異常を察知し、未然に防ごうとする文化が芽生え始めました。

5,【ウェルチクオリティパートナーからのメッセージ】

外注先の品質問題は、自社の責任として跳ね返ってきます。 しかし、外注先を厳しく取り締まるだけでは解決しません。大切なのは、共に「事実」を見つめるための共通の記録と、共通の思考プロセスを持つことです。 外注管理の不透明さにお悩みなら、現場の記録から変える「本質の外注指導」をお任せください。

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