「真因」の特定で月1,800分のロス削減。液漏れを根絶し、生産量20%増と安全確保を同時達成。
(カテゴリー:現場改善 / 治具考案 / 生産性向上)
1,【背景・課題】過酷な環境での「液漏れ対策」が現場を疲弊させていた。
化学工場の乾燥工程において、深刻な液漏れが発生していました。その対応は、現場にとって極めて大きな負担となっていました。
- 生産性の低下:1ロットの生産に7時間を要し、原料ロス率は約15%に達していた。
- 過酷な危険作業:液漏れした高温の乾燥物を除去するために、1日平均5回、高温・回転機器・騒音という劣悪な環境下で清掃作業(1日15~30分)を強いられていた。
- 的外れな対策:先行して行われた「エアーで液漏れを堰き止める」という対策は効果がなく、むしろ状況を複雑にしていた。
2,【視点】「力技の対策」を捨て、物理的な「勘合」を疑う
私は、表面的な現象(漏れ)を力で抑え込むのではなく、「なぜ漏れるのか」という根本原因にフォーカスしました。現場を観察し、検証を重ねた結果、「設備と既存治具のわずかな勘合の悪さ」が真因であると仮説を立てました。エアーを吹き付けても解決しなかったのは、原因が「圧力」ではなく「接点の隙間」にあったからです。
3,【実施した施策】仮説検証に基づいた「新治具」の導入
根本原因を解消するため、以下のプロセスで改善を主導しました。
- 精密な検証:設備と治具の接地面を詳細に調査し、漏れを物理的に封じるための新しい構造を考案。
- 低コストな治具開発:大がかりな設備改修ではなく、勘合を最適化する「新治具」を導入。
- 現場目線の運用構築:誰がセットしても液漏れが起きないよ、セッティング手順を標準化。
4,【結果と変化】数字と安全、その両面で劇的な成果
- 生産時間の短縮:1ロット7時間から5.5時間へ(21%短縮)。
- 歩留まりの劇的向上:原料ロス率15%が3%に激減。結果として生産量は約20%増加。
- 安全性の確保:1日5回あった過酷な環境での危険作業がほぼ0回に。
- 稼働ロスの解消:清掃や手直しに費やしていた月間1,800分(30時間)を削減。
5,【ウェルチクオリティパートナーからのメッセージ】
現場のトラブルに対し「もっと気をつけろ」「力技で何とかしろ」という対策は、現場を疲弊させるだけで解決には至りません。真因を特定し、適切な「仕組み(治具)」を一つ導入するだけで、生産性と安全性は劇的に向上します。月30時間のロスを、貴社の「新たな利益を生む時間」に変えるお手伝いをさせてください。